日向が女性と結婚する事になった話。狛枝の片想い。日向は友達として狛枝が好き。死人が出ます。
結婚式の翌日が通夜になった。
昨日までは幸せいっぱいだった日向クンが今は見た事のない暗い顔をしている。
日向クンの奥さんが結婚式の最中に死んだ。
事故だった。あの場にいた誰が悪いわけでもない、不幸な偶然が重なった事故。
「日向クン、ごめん、ボクが……」
「狛枝は悪くない。お前のせいだなんて気負うなよ」
「運が悪かった、それだけなんだ……」
「…………」
違うんだよ日向クン。これは運が悪かったんじゃない、ボクがキミと一緒にいたいと望んでしまったから起きた“幸運”なんだ。
ボクは日向クンの幸せを望んでいるつもりになっていただけで、心の奥底ではキミを取られたくなかったみたいだ。式の前に日向クンと奥さんへかけた祝福の言葉は確かに嘘じゃないと思ったんだけどな。
ボクの“幸運”は取り繕った感情を無視して、本心の願いを叶えた。
ボクと他人のままだったなら、日向クンは今頃幸せな新婚生活を送っていただろう。
やっぱり友達になんかなるんじゃなかった。
キミの幸せを願っていた事だけは本当なんだ……
