※END:88ネタバレ
「探したよ澄野クン!」
変わり果てた川奈の亡骸を抱きしめていたら、耳障りな主催者の声が聞こえた。
今学園にバスはない。わざわざオレを嘲笑するために歩いて来たのか。
「せっかくこんな遠くまで逃げたのに川奈ちゃんを守れなかったなんて……今どんな気持ちなのかな!?」
もちろん最悪だ。
「あの時ボクから地図を受け取っておけばよかったね!そしたら川奈ちゃんは最下位にならなかったのにね!」
その通りかもしれない。川奈はオレが守るって約束したのに、オレの半端な選択のせいで死なせてしまった。悪魔に魂を売ってでも川奈を守るべきだったのに……
「ねぇ澄野クン!黙ってないで何か喋ってよ」
「ま、川奈ちゃんは死んじゃったけどさ、キミが大好きだった霧藤ちゃんがまだいるでしょ!」
「ほらほら、次は霧藤ちゃんを守らなきゃ!」
オレは川奈と一緒にここに残る。
「それとも川奈ちゃんに鞍替えした時に霧藤ちゃんは捨てちゃったのかな!?」
ゲームには参加しない。次の最下位はオレだ。霧藤は大丈夫。……面影も。
だから……
「もう、どうでもいい……」
「え……?」
主催者はなぜか驚いた反応をしていた。オレの心が折れる姿を見たかったんじゃないのか。
「バケモノのくせに優しすぎるのがキミの面白い所だったのに……こっちのキミは偽善者の皮すら剥がれ落ちて本当に醜いね」
「キミはまだ罪を犯していない人間を平気で殺せるし、仲間を見殺しにできるんだ。分かり切っていた事だけどさ」
「……あーあ、つまんなくなっちゃったよ」
「さよなら、拓海クン……」
どこかで聞いた事があるような言い方だったが、思い出せなかった。
もう、どうでもいいんだ。
